グラフィックデザイン×印刷表現のトライアル企画『グラフィックトライアル2010』
グラフィックデザインと印刷表現の関係を深く追求し、さまざまな印刷表現に挑戦する実験(トライアル)企画『グラフィックトライアル2010』が、印刷博物館P&Pギャラリー(東京・文京区)で7月19日まで開催されている。
5回目の開催となる今回は、新村則人、菊地敦己、福岡南央子、仲野昌晴の4名のクリエーターが参加。特殊印刷・加工は使用せず、一般的なオフセット印刷のみを用いてどのような表現が可能かを、凸版印刷のプリンティングディレクター(尾河由樹、森岩麻衣子、渡辺孝、田中一也)と共に印刷実験を重ねながらグラフィック表現の可能性を探る。
新村は、様々な素材を活用して魚の「ウロコ」をどこまで美しく面白く再現できるかに挑戦。菊地は、その場の直感的な判断をもとに版に手で直接絵柄を描く「ハンド・トゥ・プレート」を用いるとともに、インキそのものを検証する。福岡は、「顔」をモチーフにインキも紙も一般的なものを用いて両者の関係で生まれる面白い視覚効果を探る。そして仲野は、質感表現だけで物をどこまで伝えられるかに挑戦し、五感を刺激して質感だけで物を伝える突破力を印刷物に求めるという。
クリエーターの独創的なアイデアと印刷技術を組み合わせたポスターと、制作過程での数々のトライアルを併せて見ることで、グラフィック表現の新たな一面を感じられるだろう。
(CINRA.NETより抜粋)
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